リモートワーク人材とは?

リモートワークは少子高齢化対策、雇用創出、地域振興、防災・環境対策などさまざまな面で効果があることが認められており、特に近年はワークライフバランスを実現する柔軟な「働き方」として注目されています。国土交通省による平成29年度テレワーク人口実態調査では、勤務先にテレワーク制度があると回答した割合は16.3%で今後テレワーク導入の増加を見込んでいます。ITテクノロジーが進み、グローバルに仕事をするのが当たり前な時代で海外と遠隔で仕事をする企業も増えてきました。

リモートワークで職場から離れて仕事をするスタイルは今後の時代に不可欠な働き方となります。今回はリモートワークで働きたいと考えている人に向けて、必要な心構えや働き方についてご紹介します。

リモートワーク人材とは

リモートワークとは、会社に出社せず自宅やコワーキングスペース、サテライトオフィスなどで仕事をする働き方です。リモートとは、英語の「Remote=遠隔」からきています。「テレワーク」という単語もよく聞くと思いますが、リモートワークと定義は同じです。一般的に日本の総務省や厚生労働省などの行政機関ではテレワークという言葉を使用しています。リモートワークは、近年ITエンジニアやWebデザイナーなどのIT業界でのオフィス街の働き方として呼ばれることが多いです。

リモートワーク人材が必要とされる背景

情報通信技術の発達により、従来の会社に出社して働くというスタイルだけでなく、ネットとパソコンさえあれば時間や場所にとらわれずに働くという新たな「働き方」が選択肢として登場しました。

日本で初めてのリモートワーク導入は、1984年に日本電気(NEC)のサテライトオフィスです。同時期は、日本でインターネットの普及が始まり、一人に一台のパソコンが支給される新しい働き方の幕開けでもありました。その後21世紀では日本の少子高齢化や女性の雇用機会を増やすため、在宅でも仕事ができるリモートワークが認知されてきました。他にも家庭への高速回線の普及や、在宅勤務のガイドライン施行により少しずつ世間に認められてきました。その中でもリモートワークの働き方が増えたのは、東日本大震災をきっかけに節電啓発の取り組みとしてリモートワークによる電力・コスト削減が推進です。これにより政府も「働き方改革」を提言し、さらにリモートワークが再注目されてきました。
そして2020年春より新たな通信速度、5Gが普及されますした。これにより、自宅でも早いインターネット速度で仕事が可能になります。ビデオチャットツールも以前より進化し、画質・音質も向上しています。そして2020年に起きた新型コロナウイルスによる自宅待機要請により、さらにリモートワーク導入が加速しました。これからは会社訪問の営業や出張の働き方も変わってくる時代になるでしょう。

既にリモートワーク人材が活躍している事例

リモートワークの導入実例をご紹介します。

  • 日産自動車
    日産自動車では、月40時間までのリモートワークを導入しています。リモートワーク用のポータルサイトを社員に提供し、より効率が上がるノウハウを掲載しています。在宅勤務中、上司や同僚のパソコン画面に「連絡可能」「取り込み中」「応答不可」「一時退席中」などの仕事状況表示を切り替えて遠隔でも相手の状況が分かるようになっています。社員の利用者調査では「計97%が生産性が『向上した』または『オフィスと変わらない』と回答しています。
  • NTTデータ
    NTTデータは社員の自発的な提案により2005年からリモートワークが発足し、2008年から制度化されてきました。2016年度から、リモートワークだけでなくフレックスタイム制などにより時差のある海外とのWeb会議に柔軟に対応しています。リモートワーク導入により、生産性の向上・労働時間の適正化、震災や台風などでも事業が継続できるなどのメリットがあげられています。

リモートワーク人材に必要とされる能力やツール

リモートワークで働くうえで、必要とされる能力や、欠かせないマインドをご紹介します。

セルフマネジメント

リモートワークで働く際セルフマネジメント、いわゆる自己管理能力が必要不可欠となります。マネジメントする上司がいるオフィスとは違い、誰の目がない自宅となるとつい気が緩みがちになり、生産性が落ちてしまう大きな落とし穴でもあります。そのような中で、以下のことに気を付けて働きましょう。

  • 向上心・自立心
    リモートワークでは、オフィスから離れて一人で働くことになります。そうなると、チームや上司とコミュニケーションを取ることが減り、仕事で分からないことがあったら自分から積極的にコミュニケーションを取ることが必要となります。ほかにもPCトラブルや自宅のインターネット機器トラブルなど今までだったらIT担当に聞けたことなどは、自ら進んで学び、解決しなければいけません。リモートワークで場所や通勤の自由が増えた分だけ、責任も増えてきます。個々が向上心をもって仕事をすることがより求められてくるでしょう。
  • タイムマネジメント
    働く場所が制限されていない働き方だからこそ、時間のオンオフ管理が大切になります。周りと一緒に休憩や出勤、退社をすることがなくなり、全て自分で管理しないといけません。仕事のし過ぎや、休憩の取りすぎを防ぐために時間管理はしっかりとしましょう。休憩事にアラートをいれたり、会社で出勤退勤連絡を導入するなど、仕事のオンオフのけじめをしっかりつけられることが大切です
  • 伝える能力
    チームで遠隔で働くことになると、より「レポート能力」が求められてきます。今までは口頭や身振り、資料をその場で出して説明していたものが、リモートワークではメールやチャットで報告することが増えるでしょう。より簡潔に、相手に分かりやすい言語力が求められてきます。対面で話していたことが、チャットやメールなどになるとどうしても味気なくなり、自身の伝えたい感情がうまく伝えられないこともあるかもしれません。そういう時は、電話などで口頭で説明するのがよいでしょう。

マルチコミュニケーションツール

リモートワークになると、対面以外のコミュニケーションの使用頻度が増えるでしょう。これらのマルチコミュニケーションツールを使いこなすことが求められてきます。

  • ビデオ通話
    リモートワークでは、ZoomやGoogle Hangout、Skypeでのビデオ通話が増えることでしょう。ビデオ通話では、個人のPCやスマートフォンで参加でき追加の機器が必要ありません。しかし事前に、自身のパソコンにカメラやマイクがあるか確認が必要です。無かった場合、外付けのカメラやマイクを購入しておくことをおすすめします。ビデオ通話の際は、周りの音や移りこむ背景に気を付けましょう。Zoomの場合、背景だけ変えられる機能もあるので活用してみてください。
  • チャット
    すでに社内でも様々なチャットツールを使ってる企業は多いと思います。今までは口頭でしていた報告も、リモートワークではチャットでの報告が多くなるでしぃう。その場合、前述したレポート能力がより求められてきます。報告書をテンプレ化して分かりやすくしたり、相手に分かりやすく伝えましょう。感情が分かる電話より、文字だとなかなか伝えづらいこともあると思います。その場合、可能であれば絵文字などを使ってコミュニケーションのズレを無くしましょう。
対人コミュニケーションも大事です
リモートだから対人でのコミュニケーションがなくなるわけではありません。ビデオ通話より対面でのミーティングが必要な場合もあるでしょう。状況に応じて、一番生産性のあるコミュニケーションを選択することが大切です。

ITリテラシー

会社のPCや資料を家に持ち帰ることは、会社の情報を持ち帰ることにもなります。ITリテラシーの怠りから、サイバー攻撃の標的にされたり、重要情報が漏洩している実例もあります。会社の情報はきちんと自身で守ることが必要不可欠なります。

  • セキュリティ
    リモートワークでは、企業が管理してない状況下で会社の情報を取り扱うことになり、機密情報が漏れないようにセキュリティ管理が必要不可欠です。会社では、インターネットとの出入り口はファイアウォールなどのセキュリティで守られています。しかし、リモートワークでは会社と同様の保護がない環境で会社のパソコンやタブレットで業務をおこなうことになります。この状況では、インターネット側から端末にアクセスするリスクが生じてしまいます。特に、公共の無線LAN(無料Wi-fi)の利用は注意しましょう。駅やカフェ、ホテルなどで無料Wi-fiは暗号化されておらず、「無線通信傍受」が容易になってい、情報が漏れてしまうリスクがあります。また、持ち運んでいるノートPCやタブレット端末の紛失・盗難のリスクも注意しましょう。
  • クラウド
    社内よりもセキュリティ管理が甘い自宅やサテライトオフィスから、社内のネットワークに直接アクセスすることが危険とされています。セキュリティの甘いPCから、社内ネットワークに侵入し機密情報を狙うサイバー攻撃が後を絶えません。
    この危険を防げるのがクラウドサービスの活用です。クラウドサービスとはデータや資料をオンラインのクラウドストレージ上に保管し、許可した人がいつでもアクセスできます。これにより、自宅から社内のネットワークにアクセスする危険がありません。リモートワークではオンラインストレージなどを活用しましょう。
  • トラブルシューティング
    ノートPCやネットワークの問題が起きた際、オフィスにいるときはIT担当に問題解決を促すことができましたが、リモートでは自分でやらないといけません。遠隔でIT担当がノートPCを操作することもできますが、自宅のインターネット環境となると難しいでしょう。そのような場合、自身トラブルシューティングを行う必要があります。前述しましたが、オフィスから自由になったとともに、自己管理の責任が増えてきます。自身で調べ、解決する力も以前より求められるでしょう。

まとめ

日本で初めてテレワークが導入された1984年から30年以上が経ち、働き方も変化してきました。人口減少や女性の雇用機会だけでなく、テクノロジーの発展により紙文化からデータ・クラウドが普及したことも大きな要因となるでしょう。そして今では、タブレット端末やスマートフォンが普及され、パソコンを持ってない人でもどこでも仕事ができる時代となりました。リモートワークの導入は、場所や出社の自由があるとともに自分で自分自身をマネジメントして、律しなければいけません。これからの時代では、リモートワークの求人も増えてくるでしょう。それに備えて能力やマインドセットを付けておきましょう。

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