リモートワーク導入企業実例

リモートワーク(またはテレワーク)とは最新テクノロジーを活用して場所にとらわれない柔軟な働き方です。リモートワークにより、ワークライフバランスの実現や多様な人材の社会参画、生産性の向上など様々な課題が解決されます。日本政府からは「世界最先端 IT 国家創造宣言」においても、「多様で柔軟な働き方が選択できる社会を実現するとともに、テレワークを社会全体へと波及させる取組を進める」と掲げられています。
このような国の後押しがあり、現在では様々な企業がリモートワークを導入し、その効果を上げています。今回はその中でも効果実例のあった企業を紹介します。

リモートワークって何?

リモートワークは会社に出社せず、自宅やコワーキングスペース、サテライトオフィスなどで仕事をする働き方です。近年では、「働き方改革」の一環で雇用創出、少子高齢化対策、環境対策を目的として政府からも推奨されている働き方の一つになります。

リモートワークという人材が必要とされる背景や、リモートワーク人材になるためにはこちらの記事をご参照ください。

リモート採用のメリットとデメリット

オフィスに行かずに働けるリモートワークですが、企業側と従業員側で様々なメリットデメリットがあります。
リモートワークの企業側のメリットは、オフィスなどの固定費の費用削減や、外国人採用に繋がる業務のボーダーレス化、子育てや出産などのライフステージでの離職防止などです。反対に、デメリットは従業員が家に持ち帰るPCのセキュリティ管理やITリテラシー、そして十分な勤怠管理などです。

従業員側のメリットは、通勤がなくなることによるワークライフバランスの向上、育児・介護などの両立などがあります。一方でデメリットは自身でチームとコミュニケーションが減ってしまう孤独感や、より自己管理力が求められること、そして作業環境の確保が必須になります。

詳しいメリットデメリットはこちらの記事でご紹介しているのでご参考ください。

クロスボーダーでのリモート採用

出社せず仕事をする働き方は、グローバル化の社会でクロスボーダーでの事業展開を可能にしています。クロスボーダーでのリモート採用は企業側にもさまざまなメリットがあります。例えば、外国人を日本で働かせる場合、日本人と同じ税金がかかりまた就労VISAの申請など時間がかかります。一方で外国人や海外に住む人材をリモートで雇う場合、就労ビザの手続きも必要なくなり、税金も現地の値段に適応されます。また他国で人件費が日本より安い場合も多く、多くの若者が働き口を探しています。海外現地に社員がリモートで働くことで、オフィスが無くとも現地の必要な手続きが可能になります。このように、海外にリモートワーク人材を確保することで、国を跨いだクロスボーダーでの事業展開がよりフレキシブルになります。

リモートワーク導入例

リモートワークを導入して、効果や実績のある企業をご紹介します。

アフラック生命保険株式会社

保険事業を営むアフラック生命保険株式会社は、「働き方の多様性の拡大」「パフォーマンスの向上」を目的としてリモートワークを導入しました。所属長の承認があれば、全社員が実施可能で頻度や時間単位の制限は設けていません。またフレックスタイム制も導入しており、労働時間も定時(9時 – 5時)内に限らず、原則7時―21時と幅をもって選択可能となっております。

導入効果
①ワークライフバランスの向上
通勤時間削減により、子育てや自己啓発、フレキシブルな私用の外出(子供の保護者会など)につながり社員の満足度が向上しています。

②社員のアウトプット意識の向上と業務の効率化
リモートワーカーは事前に業務内容、アウトプット物、スケジュールを申請するため1時間でより高いアウトプットを生み出す意識と、時間内にやりぬく意識向上につながりました。また、在宅で行う業務と会社で行う業務を事前に仕分けをする、という業務の計画性を習慣化することも身についています。

カルビー株式会社

カルビー株式会社は東日本大震災を機に2011年以降残業時間削減のため本社でサマータイムが導入され、2013年にはリモートワークのトライアルが促進されてきました。2014年4月より全国の事務間接部門の従業員を対象に、リモートワークが本格導入されています。

導入当たって、従業員へのルールの周知・啓発活動をしっかりと定めています。例えば、終業したら翌日までにメールでのアウトプット報告の義務化、そのアウトプットが成果につながり年間の業績目標達成に貢献できているかが評価基準の一つとなっています。

導入効果
女性社員の家庭と仕事の両立によるキャリア分断の防止、生産性の向上があげられています。働き方改革の一環のアンケートによると「意識して密度の高い、効率的な仕事に変えることができた」と41%が回答し、35%はより意識して効率よく働こうとする結果がでており従業員の効率的な働き方の意識向上につながっています。「今後もリモートワークを継続するべきか」というアンケートに全体の約70%が「はい」と答えており、従業員の満足度は高いです。

一方でデメリットとして部下の管理が難しいという意見がありました。

サイボウズ株式会社

サイボウズでは、リモートワークの実施対象者は限定せず全社全職種に適応されています。さらに第15回テレワーク推進賞で優秀賞を受賞しています。勤務時間や長さ、働く場所を社内ルールの中で選択し、申請の承認が得られればリモートワークが可能です。リモートワーク以外にも、子供や自身の体調不良による突発的な在宅勤務も当日連絡で実施可能です。

導入効果
多様な働き方により、病気や家族のサポート、育児による休職や退職率が28%から3.9%に減少。多様な働き方ができることから、採用の応募も年々増加しています。

レノボ・ジャパン 株式会社

レノボ・ジャパン株式会社では、2015年より外部講師による意識向上セミナーなどを実施し、社員の80%が週に1回リモートワークを実施しています。また、本社全体がリモートワークを実施する日を設定し、本社全体の94%がリモートワーク実施に成功しました。現在では、リモートワークの回数制限もなく柔軟な制度を採り入れワークライフバランス向上・スキルアップを図っています。

導入効果
リモートワーク実施後の従業員アンケートによると、「生産性が向上した」と答えた人が48%、「ワークライフバランスが向上した」と答えた人が78%という結果になりました。

コニカミノルタ株式会社

コニカミノルタ株式会社は2014年より、本社、支社、支店、サービスステーション等133拠点に無線LAN環境のテレワークオフィスを実現しています。また、本社移動を機にフリーアドレスを導入、オフィスの面積や隻数を減らし直行直帰のワークスタイルを推進しました。フレックスタイムとリモートワークを導入し全社プロジェクトとして「働き方改革プロジェクト」を実践してきました。
導入効果
オフィス面接:マイナス20%、オフィス席数:マイナス30%。他、ワークライフバランスの向上。天候不良や、不測の交通不通により出社不可時でも業務を継続することができています。

佐賀県

佐賀県では2015年1月から全国に先駆けて在宅勤務制度を導入しました。県内外13か所にサテライトオフィスを設置し、テレワーク推進のための実証事業を一斉展開しました。さらにタブレット端末やテレワーク基盤を大幅に増強し、全職員を対象としたテレワークを全庁的に展開しました。リモートワークを通して県民への分かりやすい説明や迅速な対応など行政サービス向上、災害時等の業務継続、業務の効率化、ワーク・ライフ・バランスの実現を目指しています。

導入効果
リモートワークにより、 仕事を何時までに完了させるという意識が高まり、業務効率が格段に上がった結果が出ました。

さらに「育児や介護のために仕事を辞めずに済んだ」「災害時、幼稚園や保育園が休みになった場合、在宅勤務を活用することで仕事を休まなくて済んだ。」、「台風や大雪によって、九州の公共交通機関が麻痺する中でも、リモートワークを活用して業務を継続することができた。」などのアンケート結果が出ています。

シスコシステムズ合同会社

シスコシステムズ合同会社は2008年より全社員対象にテレワークを推奨してきました。社員が最大限に専門性を発揮しビジネスに貢献できるように、シスコカルチャーの浸透、社員一人一人の目標管理を明確化して成果を正当に評価する仕組みになっています。リモートワークの際、VPNにてセキュリティ性の高い接続を確立し、遠隔でも社員同士、チーム間で会議を可能にしています。また、社員はどこからでもWindows PC,MAC, iPad, iPhone, Andriodなどあらゆるデバイスを使って、セキュアなモバイル環境で利用でき、あらゆるビジネスプロセスをオンラインツールとして提供し、申請から承認までテレワークで環境でも完結することができます。

導入効果
シスコグローバルテレワークの生産性向上貢献度調査によると、シスコジャパンにおける貢献度は、約11億円と推定されています。また、Great Place To Workインスティチュート社による四半期毎の社員意識調査では、日本のベスト企業30社平均を大幅に上回り、92%の社員が「この会社で働いていることを胸を張って人に言える」と回答しています。また、育児休暇後復職に関するアンケート調査では、復職した社員の100%がリモートワークを含む柔軟な働き方が復職を促すサポート要因となったと回答しています。

全日本空輸株式会社

全日本空輸株式会社は2011年度より、日勤デスクワーク部門のうち、在宅勤務に適した業務を担当している者に仕事の効率化や生産性向上を目的としてリモートワークを導入しています。その際、GoogleチャットやIP電話の導入、Googleドキュメントでクラウド共有などに対応してきました。また、仮想デスクトップの支給、VPN接続によるリモートアクセスを可能にしています。

導入効果
リモートワーク利用者からは、 ワークライフバランスの実現につながると高い満足を得ている結果になっています。また、働き方の多様化を進めることで優秀な人材の確保に、従業員にとってはワークライフバランスの実現、就業機会の確保につながっています。


このように、日本企業でも様々なリモートワークの効果実例がでております。ワークライフバランスの向上、育児や出産時のキャリア分断の阻止、天候不良時の事業継続などの多様な働き方を実現することができています。EPSでは、このようなリモートワーク人材紹介も行っています。リモートワーク人材を雇いたい、リモートワークで働きたいという方はお気軽にお問い合わせください。